メタン削減プロジェクト
サブ課題3

メタン産生抑制飼料を活用した最適飼養管理技術の開発

背景

本プロジェクトでは将来的に牛からのメタン80%削減を目標にしていますが、これを達成するためにはルーメン発酵をプロピオン酸増強・メタン低減型へと導く新規飼料開発に加えて、その効果を最大限に発揮するための飼養管理技術の開発も必須です。新規メタン抑制飼料とルーメン発酵をリアルタイムでモニタリングするスマートピルを組み合わせることで、メタン抑制効果の最大化が期待できます。


研究内容 (どうやってメタン抑制効果を最大にするの?)

(1)メタン抑制飼料の開発

メタン抑制とプロピオン酸増強を両立する効果を持つ可能性がある天然素材や有機酸を試験管(インビトロ)培養試験によって評価し、高い効果を発揮する素材を選定します。そして、候補素材を実際に牛に給与してメタン抑制とプロピオン酸増強の効果を検証します。

(2)最適飼養管理技術の開発

新規開発飼料の給与量や給与タイミングを変えて給与した際のルーメン環境や乳量の変化をモニタリングします。給与素材の種類とその給与量およびタイミングはメタン産生量に大きく影響すると予想されます。また、ルーメンマイクロバイオームの個体差によってメタン抑制効果の度合いも変わる可能性があります。このような複合的な要因で変動するメタン抑制効果を解析するために、得られた情報をデータベース化し、スパコンによるビッグデータ解析を行います。これによりメタン抑制効果が最大となる条件を明確化し、緻密な飼料設計や飼養管理法の策定に役立てます。

 


サブ課題の紹介
 サブ課題1 |ルーメンマイクロバイオームと代謝性水素の動態の徹底解明
 サブ課題2|発酵動態解明に向けたスマートピルの開発
 サブ課題3|メタン産生抑制飼料を活用した最適飼養管理技術の開発「サブ課題の紹介」へ


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